擁壁の許容支持力度で荷重傾斜角…

建築設計において附帯してくる
敷地形成上の擁壁設計を行う際などで、

長期水平力が生じる場合の
許容応力度を考える際には、  

平成13年国土交通省告示 第1113号
「…地盤の許容応力度及び…を定める方法等を定める件」

 第2 地盤の許容応力度…

ココの表中(1)にある
 許容支持力度式を使う様に指導されている所が多いわけです。  


例えば、
 結構、
 行政指導のキビシイトコロで、 

 ●大阪府 住宅まちづくり部 建築指導室 審査指導課 
    参考URL:http://www.pref.osaka.lg.jp/kenshi_shinsa/takuzoukyoka/index.html

  「擁壁構造設計指針(平成19年4月)
     参考URL:http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/2439/00000000/takuzo.pdf

    ここの5.2 基礎地盤に対する安定
         (2)表5-1 参照



しかしながら・・・  


擁壁の水平力って
 土圧ですからねェ~・・・  
 結構、値もデカイので、
  荷重傾斜角の影響も大きくて、
  長期許容応力度の値がかなり小さくなってくる。。。  


土質調査を
詳細な室内試験まで行ってこない
委託者(意匠事務所やHMが多いかな)からの
お仕事等の場合、

大阪府の擁壁指針4.4(1)にある
背面土による土圧式の適用が、
三軸圧縮試験(U.U.)等まで行っていないと
行政指導により認められない
事が殆どです。。。  

だから、
ボーリングによる標準貫入試験のN値と
調査者の目視判断による土質の場合、

砂質土以外では
 主働土圧係数 KA=0.50
これを用いざるを得なくなってきます。  

その為に、
擁壁底版長くなるケースや
直接基礎での設計がムリになったりしてきます。  

さらに加えて、
大阪府の擁壁指針5.3解説(1)にある
三軸圧縮試験(U.U.)や
粒度試験による三角座標での土質判定等まで確認していないと、
滑動の検討もキビシイ事が大半デス
 (摩擦係数μが0.3  )。

※擁壁の地盤調査に
 そんなにコストをかけたくないらしいケレド・・・
 
 ソコを端折った方が
 トータルコスト的にUPするでしょうにねェ...
  (底版が長くなるほど掘削・埋戻しもUP  だし…)
  *マァ、三軸試験までしても
    擁壁底版長くなるケースもあるから、
    ムズカシイところでしょうが、  
    状態がよければ、
    工事費削減にツナガル可能性もあるのにネェ…
    ナントモ、モッタイナイ気がする時もあります。。。  



それは、
実務的な問題なので、
元請け設計者の顧客説明や
設計者の判断によるところも大きいですから
おいといて・・・


ココでは、
地盤の長期許容応力度を考えるのに
 荷重傾斜角θを考慮するべきなのかが、
 悩ましく思います。。。  

この告示改正前(昭和46年建設省告示 第111号)や
旧版基礎指針等までは、
 θを考慮せずに設計されていた訳ですから...
(つまり、平成13年の改正以前に設計されている擁壁は、
  恐らく、この時点でほぼ既存不適格のハズ  )
   ただ、
   長期的に被害が起きていないのは、
   長期の安全率を持って
   設計がなされていたからとは思いますケレド…

 *そのうち、
   擁壁の診断業務も発生してくるのかも...
    (あまり仕事が増えすぎても苦しくなって…  )


ただ、
「2007年版 建築物の構造関係技術基準解説書」
  9.6 解説(5)を参照すれば、

荷重傾斜角θを用いる場合は、
有効接地面全体の平均値として考えるものと
されている。

したがって、
擁壁でも当然考える必要があるという事です 


この考え方の根本は、

日本建築学会
「建築基礎構造設計指針(2001)」
  5.1節 解説2.(2)c.複合荷重に対する設計
   図5.1.5をみれば分かります。

今、長期荷重時を対象とみれば、
使用限界状態の検討に相当するものとみなして

 ・縁接地圧を降伏応力度以下
   (長期的クリープ防止)
 ・平均接地圧を沈下の許容値から設定される値以下

この条件を満たす設計であれば良い事になります。  

ここで、
 使用限界状態での降伏応力度ですが、
  ・日本建築学会「建築基礎構造設計指針(2001)」 計算例3
  ・日本建築学会「建築基礎構造設計例集(2004)」
    2.5 長期偏土圧が作用する建物のべた基礎
     2.5.6 鉛直支持力の検討(3)使用限界状態の検討

 これらの計算で示されるように、
  極限支持力度 Ru の値に 2/3倍したものを
   使用限界状態の降伏応力度と捉えている。
    (縁接地圧の検定対象)


・・・すると、
H13国交告 第1113号 第2で求める
地盤の長期許容応力度って、
 ナンの為にもとめているの  

って気がしてこないですか  


ここで、
擁壁の計算において、
沈下の検討まで行っているかですが、

先ほどの
大阪府の擁壁指針や
宅地造成マニュアルなどでも
確か、
それを計算していないかと思います。  


そうすると、、、

法的な
告示にある
地盤に対する長期許容応力度
は、
平均接地圧に対しての
 沈下を見越した目安の値ではないか 

このような気もしています。。。

このあたりは、
 基礎指針が2001年改定以降の
 限界状態設計法に移行されてきており、
明確な記述のある訳でもないので、
 私見となってしまう事です。

だから、
あくまでも
 「…気がする」だけとなってしまうのですが・・・  
 (あんまり、設計者判断を都合よく考えるのは、
   学術的な見解は置いとかれて、
   偽装にサレチャイますから  
   ケース・バイ・ケースという事で…)

ただ、
 長期荷重時 の安全率 3.0 (平均接地圧用のRu倍率:1/3)
 使用限界状態の安全率 1.5 (縁接地圧用のRu倍率 :2/3)

この矛盾(?)は
そのようなトコロからきているのカナって
気がします。。。 


チョッと、
思ったところをメモ書きしたら、
記事が長くなってしまいました。

・・・にしても、
 大阪近郊の擁壁設計は、キツイ。。。



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